本日「ひとり起業」!

就活

8カ月目の決断

今春に還暦退職して以来、来し方行く末を思い、身の振り方について考えてきました。
完全リタイヤは早すぎるとの思いがある一方で、会社勤めかそれとも起業か-。
この7カ月間、悩んでいましたが、8カ月目にして個人事業主として活動していこうと決断しました。
文字通りの「ひとり起業」です。

この日、午前4時過ぎに起床。
別室で妻はまだ「夢の中」です。
顔を洗ってパソコンを起動させ、開業することもあろうかと先に国税庁のホームページ(HP)からダウンロードしていた個人事業の開業届出書ほか関係書類(いずれもA4判)を引っ張り出しました。
これらに必要事項を記入し、最寄りの税務署に本日持参、提出する考えです。

関係書類は下記3種。
1と2の提出は広く知られているところですが、3は青色申告のやり方を無料で教えてくれるというので。

  1. 個人事業の開業・廃業等届出書
  2. 所得税の青色申告承認申請書
  3. 記帳指導の受講希望アンケート(兼申込書)

パソコンで打ち込もうとしましたが、こういうときに限ってどうもうまく作動せず、印刷して直筆で書くことに。
国税庁HPには書類の書き方に関する資料も一緒に載っているのですが、以前YouTubeで開業届の書き方・提出に関する動画をいくつか視聴したことがあって、そちらの方が分かりやすそうだったので、YouTubeを見ながら書き進めました。
サンデーマネーチャンネル」「税理士YouTuberチャンネル!! 」「税理士河南のYouTubeチャンネル!」の動画がとても参考になりました。
届出書の書き方だけでなく、開業することのメリット・デメリットとか、屋号の意味合いとか、白色申告と青色申告の違いとか…。

提出書類3点に記入

記入の手始めは個人事業の開業届出書-。
やはり開業するからにはケジメを付けないといけませんので。
届出期限は開業してから1カ月以内です。
書類は大きく3つのパートから成っています。

1、左上部の提出先宛名
Webで自宅周辺を管轄する税務署を調べて記入。
2、右上部の提出者主要情報欄
「納税地」には自宅の住所と電話番号を記入するほか、「氏名」「生年月日」「個人番号(12ケタのマイナンバー)」を書き込みます。
また「職業」には、例えば美容室とか飲食店ほか輸入・販売、建築・デザイン等々と下記、「屋号」は必須ではないので空欄でもOK。
3、メイン部分
「届出の区分」は、開業にチェック。
「開業・廃業等の日」は事務所新設等のあった日のことで、「2023年10月1日」に。日曜日でしたが区切りがいいので。西暦、和暦のどちらかなと迷いましたが、西暦で。

「開業・廃業に伴う届出書の提出の有無」は、青色申告承認申請書を一緒に提出するので「有」に。
「事業の概要」は、先の職業欄をより具体的に書きます。爺は「メディア制作・編集、ネットワーク創造、PRプランニング、ブランディング、コンサルティング」と大きく構えてみました。
「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の提出の有無」は、「無」にチェック。

次は所得税の青色申告承認申請書-。
なぜ、青色申告なのか?
ご存じの通り、税金(納税)の額は「課税所得」によって多少が決まります。
・収入-必要経費=所得
・所得-控除=課税所得
自営業・フリーランスの場合、白色申告では控除は「基礎控除」の48万円のみですが、青色申告では最大65万円までの「特別控除」が受けられます。加えて、赤字を3年まで繰り越すことができたり、家族への給与支払いを経費にできたりとおトクな仕組みだからです。

承認申請書の左上部の提出先宛名ならびに右上部の提出者の主要情報欄は、個人事業の開業届出書と同じ内容を書き込みます。
ただし開業届出書と違い、個人番号(マイナンバー)については記入欄はありませんので不要。
メイン部分については、行頭「令和5年分以後」青色申告の申請をしたい旨、年号を記入して…


1、事業所の所在地は自宅なので、その住所を書きます。
2、所得の種類は「事業所得」にチェック
3、青色申告承認の取り消しや取りやまたことの有無については「無」に。
4、業務を開始した年月日は「2023年10月1日」。
5、相続による事業承継の有無は「無」。
6、その他参考事項の備付帳簿名(青色申告のため備え付ける帳簿名)は、「現金出納帳」「売掛帳」「買掛帳」「経費帳」「固定資産台帳」「預金出納帳」「総勘定元帳」「仕訳帳」の8項目にチェック。

最後は記帳指導の受講希望アンケート(兼申込書)-。

  1. 記帳の状況については、「記帳していない」にチェック
  2. 記帳指導(無料)を希望されますかは、「希望する」にチェック
  3. 希望される記帳指導(無料)の希望順位については、「会計ソフトを利用したパソコンによる記帳指導」「税理士による個別の記帳指導」の順に1、2と記入
  4. 納税地、電話番号、職業・屋号、氏名、性別、年齢、開業年月日は、先の2種の書類と同じ内容を記入。パソコンの所有は「Windows8以上」、会計ソフトの所有は「持っていない」、青色申告書の提出の有無は「無」にそれぞれチェック

記入内容の見直しの時間も含めて所要時間は60分弱でした。
もっとも書類を記入するまでに様々なことを考えてきた時間を含めれば、ずっとずっと膨大ですが…。

無事収受に安堵

朝食を済ませると、今度は電気・ガス・水道といった公共料金の支払い方法の変更手続きに取りかかりました。
個人事業をスタートさせると自宅が事務所になるので、自宅の光熱費等の一部が必要経費として認められることになり、課税対象額を低く抑えられ、節税できるとか。
爺の定年退社後、わが家の家計防衛策「ポイ活」で、妻に光熱費を負担してもらってポイントを集約させていたのですが、これを当方の負担に戻すことにしました。
事業所得の課税対策と「ジジポイ活」によって家計防衛力を増強しようという戦略です。

Web上で変更、家計防衛力増強手続きを終えたところで、開業届出書ほか一式を持って最寄りの税務署へと向かいました。

秋晴れの下、ピンクやオレンジに白のコスモスが咲き誇る河川脇をトコトコ歩いて。
生まれて初めての「ひとり起業」を前に、気持ちが徐々に高揚してきているのが分かります。
それでも、時折吹く秋風を心地よく感じ、スマホで1枚を撮るぐらいの余裕はあるみたい…。

税務署に11時前後に到着。
いまの住所へ引っ越してもう20年以上経つものの、会社勤めだったため、通勤や散歩などの際はこの建物の前後左右の道を通ってはいましたが、建物内に入ったのは初めて。
受付に向かうと1人の女性が職員と話し込んでいるほかは訪ねてきている人はいないようす。
距離を置いて待っていると、奥から別の女性職員が出てきてくれました。

「開業届出書と青色申告承認申請書を提出したいのですが」
「それではお預かりします」
「それが2、3点、お話をうかがいたいところがあって…」
「そうですか。ご相談のご予約はされていますか?」
「いえ、予約はしていません」

いったんその女性が奥に姿を消したかと思ったら、男性職員がやって来て対応してくれました。
ちょっとした小部屋に通してもらって、10分ほどやり取り。
-屋号は今回見送りますが、後日、届出することも変更することもできますか?
「できます。その際は改めて税務署にお問い合わせください」
-経費の領収書の宛名ですが、個人の氏名になるのでしょうか?名字だけではダメですか?
「個人の氏名になります。名字だけでは同名の方もいらっしゃるので、氏名になります」
-事業開業日や書類提出日の日付ですが、西暦でも和暦でもどちらでもいいですか?
「どちらでもかまいませんよ」

最後に記帳指導の受講希望申込書を手渡し、実施予定を聞いたのですが、そのような指導講習は知らないと言います。
そんなことはないはずと再度確認してもらうと、「個人課税部の方で実施しているようです。まだスケジュールが固まっておらず、10月末には知らせできる予定」とのこと。
青色申告は白色申告より複雑な複式簿記で行わなければならないので、この講習はとても重要。
これを受けることができなければ、青色申告の道は遠のいてしまいます。

持参した開業届出と青色申告承認申請書は無事収受となり、記帳指導も受けられそうと聞いて、ホッと安堵しました。
収受手続きは平日ということもあってか、30分足らずであっさり完了。

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