名瀑・白糸の滝を訪ねて

旅行

久しぶりの朝カレー

富士キャンプ3日目-。

午前3時ごろにトイレに起きた際は昨日同様雨は降っておらず、富士山そのものは濃紺色の凜とした姿が確認でき、オリオン座も部分的ではありますが、確認できました。しかし、上空には薄らとまだらに雲が広がっていて、目視できる星の数はぐっと減って昨日の20~30%ほど。
日の出の時間帯には雲がちょうど富士山の稜線に掛かってしまい、その瞬間をとらえることはかなわず、残念な結果に。
喜びと無念さが入り交じったこうした記憶がここ「ふもとっぱら」にリピーターを引き付けるのでしょう…。

朝食は、ガスコンロで小鍋に沸かしたお湯の中に被災時の非常食として備蓄していたレトルトカレーを温めて、久しぶりの「朝カレー」です。

先にメスティンの飯ごうで炊いた1合のご飯を半分ずつ2人おのおののアルミ皿によそっておいて、その上からカレーを豪快にかけた上で、箸休めとして昨日「道の駅 なるさわ」で買ってきた中玉トマトを添えました。
後は豆腐のフリーズドライのインスタント味噌汁と、辛さの和らぎとして日本茶も。

朝カレーなんて久しぶりです。
最近ではホテルの朝食バイキングでも提供するところもありますが、今回持ってきたのは東京・六本木の「雅山」のビールカレーのレトルトなので、味はそこそこ。
朝からのカレーの刺激にさぞかし胃袋の方はさぞびっくりしていることと思います。

日本気象協会ご推奨の「ローリングストック」に従って、自宅へ戻ったら新たにカレーのレトルト、フリーズドライの味噌汁を購入、補充しておかなければいけません。

高いマナー意識に感心

朝食が済んだら、妻は食器洗いに、私は折りたたみ式のテーブル、椅子等を撤去して車に積み込む作業に着手しました。
妻が水場に向かう前に、ドーム型テントのカバーが夜露で濡れていたため、2人でカバーの両端をそれぞれもって上下に振って露払い。そのままミニバンの前部のエンジンルームの蓋・ボンネット部分に乗せて、朝日の熱で乾かそうという算段。

テントそのものもペグを順次抜いていって…。
それほど強い風が吹かなかったので、ヤワなペグ打ちでも何とか二晩飛ばされることなく、耐えしのぶことができました。
テーブルと椅子は簡単に折りたためるのですが、車内泊で使ったエアーマットの空気を抜くのに、けっこう手こずりました。
野外で円柱形にまとめようとすると汚れるため、狭い車中で作業することに。
マットを端からすこしずつ丸めていくのですが、ひと巻きごとにマットに体重を加えて中の空気を少しずつ抜いていかなければいけません。
頭を車内天井にぶつけない動作が求め得られるので、きつい体勢が余儀なくされます。

3日間のキャンプを通して出たゴミについては、残飯などの燃えるもの、ビンや缶等の燃えないもの、それから炭や薪木の燃えカスにあらかじめ分別・分離して袋に入れるなどしておいて、キャンプ場を出る際には自ら処理場へ持ち込んで投棄しました。

「ふもとっぱら」利用者の皆さんの高いマナー意識にとても感心しました。
テントを張った草地の上にはゴミは見当たりません。
水場やトイレがきれいなのは、スタッフの努力はもちろんですが、利用者の姿勢の表れだとも思います。

白糸の滝のイオン浴びて

キャンプ場を出た後、妻の要望に添う形で世界遺産の構成資産にも登録されている富士宮市の名瀑・白糸の滝を見ていくことに。

日本三大名瀑といえば、栃木県の「華厳ノ滝」、和歌山県の「那智の滝」、茨城県の「袋田の滝」が挙がられます。また「白糸の滝」は全国にいくつもあるそうですが、富士宮市の白糸の滝は他に負けていないようです。
現場の掲げられている看板によると…

白糸ノ滝は、高さ約20メートル、長さ約150メートルに渡り馬蹄状にひろがる崖面の各所から湧き出した水が、数多の白い糸を垂らしたように流れ落ちています。
全国的にも珍しい湧水からなる滝であり、見事な景観を持つことから、昭和11年(1936)に国の名勝及び天然記念物に指定されました。

周辺の地質は、上部に水を通しやすい地層(白糸溶岩流)があり、下部に水を通し難い地層(古富士泥流)があり、富士山麓に降った雪解け水などは、上部の地層の内部や層の境目を流れ下っていると考えられており、崖面では上部の地層や層の境目から水が湧き出している様子が観察できるとしています。
また、戦国時代末から江戸時代初期に富士講の開祖とされる長谷川角行(はせがわ・かくぎょう)が修行を行ったとされ、富士講を中心とした人々の巡礼・修行の場となったようです。

滝つぼの方へ歩を進めていくにつれ、徐々に気温が低下。
壮大な景観に加えて、高い位置から勢いよく落ちてくる富士の湧き水の細やかなしぶきにはマイナスイオンが含まれており、新陳代謝や自然治癒力が向上して細胞を活発化させてくれそうです。
割と単純な方なので、そう言われてみると、元気をいただいた気がします。

平日の午前中だったのですが、50~60人ぐらいの観光客たちと行き交い、中には外国人の姿もちらほら。コロナ規制が緩和され、確かにインバウンドが回復しつつあるようです。
10時30分、白糸の滝を後にして今回のキャンプ旅は終了、家路に就いたのでした。

タイトルとURLをコピーしました