600人が結集
この日、テレビ東京の番組「開運!なんでも鑑定団」の1コーナー「出張!なんでも鑑定団」の収録に参加してきました。
妻がこの番組のファンで、公開収録の観覧抽選に応募。
すると先月、自宅に【当選】のお知らせハガキが2通届いたのでした。
1通は妻宛て。もう1通は、同行者1名まではOKということで応募時に連記していた当方・爺宛て。
各々当選ハガキを手に、夫婦して観覧に出掛けました。
収録会場の開場は12時、開演は13時。指定席ではなく、受付順の自由席方式-。
出遅れては、ずっと後方から見ることになってしまいます。
そう考えた妻が早々の入場を主張し、〝婦唱夫随〟で従うことに。
人気が高い番組なので、12時前でも長蛇の列をなしているだろうとの予想通りでした。
最後尾は、ちょうど開場となる建物の玄関から玄関外辺りまで伸びていて、ざっと見ても、すでに100人以上が並んでいます。
それでも開場は定刻で、スムースでした。
持参の当選ハガキを受付係に見せた後、収録会場へ。
収容可能人数は約600名といいますから、けっこう広めです。
「本日は満席の見通しなので、隣との間を開けずに順に着席ください」
場内にアナウンスが響きます。
歩を進めると、どの辺りがよいと話し合ったり、立ち止まったりしている参加者の皆さんの姿があちらこちらで散見されます。
そんな様子を横目に、われわれはひたすら前進。
収録壇上近くの前方へ、より前方へ、さらに前方へ。
で、結局「かぶりつき」とまではいいませんが、最前列から6、7列目の辺りに二人並んで席を確保することに成功しました。
ファンの妻も納得の「S席」で、開演を待ちます。
無情のスマホOFF要請
開演10分前ごろ、番組スタッフが登壇して収録に関しての説明を開始。
若手の男性が注意事項を述べていきます。
「お子さまがぐずったり、泣き出したりした場合、音を拾ってしまうので、会場からいったん出ていただくようお願いします」
(けっこうストレートに言い切るなぁ。若いから仕方がないか)
と思っていたら…
「大人の方でも泣きたくなったら、同様に会場から出ていただいて、会場の外で泣いていただくようにお願いします」
と〝変化球〟も投げ込み、会場の笑いを誘う巧みさに感心させられました。
しかし、その後、重大なことが告げられました。
「スマホは撮影画像に影響を与える可能性がありますので、OFFにしていただきます。ただし、写真についてはデジタルカメラをお持ちの方はOKです。動画はNGになります」
そう、来ましたか…。
場面、場面で写真撮影を企てていたのですが、あっさりダメ出しを食らってしまいました。
止むなく、スマホの電源を切って、自分のバッグの中へ。
その後は、ひたすら拍手のリハーサル。
スタッフからさまざまなケースをイメージしての拍手が求められ、手のひらが赤くなるほど念入りに練習です。
「いいですか?テーブルの上に載っているお宝の上の布がスーッと引き揚げたとき」
(パチ、パチ、パチ…)
「あー、いいですね。次は、お宝の出品者が自分で評価額を書いた色紙を頭上に掲げたときをイメージしてお願いします」
(パチ、パチ、パチ…)
「もっと元気よくお願いします」
(パチ、パチ、パチ、パチ…)
「では、鑑定額が評価額を上回ったとき。いいですか、行きますよ…ジャカジャン!」
(パチ、パチ、パチ、パチ、パチ…)
「もっともっとお願いします」
(パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ…)
「皆さん、すばらしいイメージ力ありますね。では、逆に鑑定額が評価額を下回ったとき」
(パチ、パチ、「あー、残念…」)
そして、ほぼ時間通りに開演となり、MCが元気よく壇上に登場。
現れたのは、明石家さんまさんのものまねで有名な原口あきまささんでした。
5鑑定品のうち4品が評価⤴
この日の出張鑑定の品は五つ。
珍しい金色の焼き物の茶托、怪獣ヘドラのソフビ人形、黒楽茶碗、世界的に有名な斎藤清の版画、北大路魯山人作の備前焼-。
鑑定品はいずれも珍しく、依頼人の5人は5人ともキャラが立っている方々でした。
ヘドラと聞いたとき、爺は幼少のころを思い出しました。
ゴジラと戦い、映画にもなった怪獣で、当時の公害問題が裏テーマで、汚染された海のヘドロから誕生したのでその名前がついたのでした。
ただ、そのソフビを見たときには違和感が。
ヘドラの体の色はへドロのグレーを基調としてた記憶していたのですが、鑑定品はなぜか赤、黄、緑といった鮮やかなカラーが施されていたのです。
斎藤清の版画も印象的でした。
彼の出身地である福島県会津地方をテーマとした版画2作品が持ち込まれました。
なんでも、依頼人のお母さんが絵に強い興味を持たれていたようで、その延長線で版画も買い求めていたのではとのお話。
一つは雪景色の中、民家とその庭先に干された洗濯物が描かれたもので、雪の白色と色物の洗濯物のコントラストが印象的です。もう一つは、柿の木を描いた版画でした。
極めつきは魯山人が焼いたとされる備前焼の茶碗。
箱もしっかりしているようです。
魯山人が制作に関わったときには「魯」あるいは「ロ」と記されるといわれているそうですが、茶碗には「ロ」の文字が入っています。
登壇したのは女性でしたが、所有者は女性の夫。それで夫は登壇せずに会場には来ているという、よくある展開。
「ジャガジャン!!」
鑑定結果は何と5品のうち4品が自己評価額を上回るという好結果に。
事前のリハーサル効果もあって、結果が出る度に会場は拍手喝采の大盛り上がり-。
放送日には自宅のテレビを前にお酒を片手に、もう一度盛り上がりたいと思います。