父と一緒に軽運動

家族

母の1周忌準備

今回帰省では、今秋執り行う母の一周忌法要の案内はがきの発送も手伝うことに。

父の依頼を受けて、先日私が文案を考えてパソコンで作成、市販の弔辞用はがきに印刷した上で、実家へ送ったのですが、それがまだ発送には至っていないとのこと。
父の方で参会をお願いしたい親類縁者への宛名を直筆で書いたのですが、送り先に欠落がないかどうかを確認するところで作業は止まっていて、一緒に確認してもらいたいとのこと。
法要は少人数で執り行う予定で、案内状は17通ほどでした。

謹啓 秋分の候 みなさまにおかれましてはご清栄のことと存じます
さて 亡妻○△□子(戒名 慈教院政誉編浄大姉)の逝去より まもなく1年が経過しようとしております
つきましては左記のとおり一周忌法要を営みたいと存じます
ご多用中のところ大変恐縮ではございますが みなさまのご参会をお願いいたしたくご案内申し上げます 謹白

戒名については、母が生前教職に就いていて、編み物が趣味でよく人に贈っていたという話を兄から住職に話をしたところ、「慈教」院…「編浄」大姉という形で採り入れ、授けてくださいました。
戒名を付けるのは、仏の世界でも故人が名前を持つことによって迷うことなく極楽浄土に導かれるため、と考えられているようです。

法要はおおよそ1カ月後の10月29日(日)。
菩提寺の住所と電話番号、法要後の粗宴への出席をお願いしたい旨、記しました。

宛名の住所、氏名そして欠落がないことが確認できたので、9時過ぎに近所の郵便局へ持参。
弔事用切手を貼ろうか郵便別納スタンプにしようか迷いましたが、まとめ買いしたシートから1枚1枚切手をきれいに切り離してはがきに貼れるかどうか自信がなく、その後も所用があったため「時短」対策でスタンプにしました。
それでも別納スタンプを持参したはがき1枚1枚に自分で押さなくてはいけません。
スタンプを押す位置やずれが生じないか、慎重に処理した上で窓口精算を済ませました。

痩せ細った身体

本日金曜日は、父の週1回の訪問介護日。
お世話になっているのは、亡母の訪問介護・看護でも面倒をみていただいた同じ看護師の方で、父も信頼を置いている方です。
午前11時にいらっしゃると聞き、ぜひともご挨拶しようと郵便局ほかの所用を急いで済ませて家に戻ってきました。

玄関のチャイムが定刻にピンポ~ン。
こちらが「母に続いて父もたいへんお世話になっております」とお礼のご挨拶をすると、笑顔で「い~え」とご返答。何でも地元ではコロナが先週から流行っているとかで、〝お土産〟として持っていかないようにとお気遣いいただきました。

同席して様子をみさせていただくことに。
さっそく父の体温測定からスタート。脇下に挟んだ体温計が数秒後にピピピと鳴ると、取り出して「36.2度です」。
次は血圧を測定で「上が122、下は60」。
そして胸に聴診器を当てて心音確認すると「今日はいい音で頑張っていますよ。時々休むこともあるけど」。父は不整脈持ちであるのを知っていて、ユーモアを交えて説明。
続く問診で「どこか調子が悪いところはありますか?お通じはいいですか」と聴かれると、父は「調子はいいです。通じもあります。さっき行きました」と明快に回答していました。

その後は軽い運動の時間。
まずは椅子に座ったままで-。
首を前後、左右に傾けた後、ゆっくりぐるりと360度回転。
両腕を垂直に挙げた後、平行まで移動。
看護婦さんが「イチ、ニ、サン、シ」とかけ声をかけ、うまくリードしてくれます。
椅子の背もたれを押さえながら上体を左右に交互にねじる運動。
次は下半身も。
左右交互にかかと上げならびに指先上げ。
左右交互に太もも上げ。
首元も腕も脚も痩せ細ってしまいました-。

体が慣れてきたところで今度は立ち上がって-。
立ち上がる際にはやはり少々フラつきます。
両脚の太ももを交互に上下。
両手で部屋の柱と壁をつかまって、つま先立ちとかかと上げの運動。
そして同じように柱をつかんで、片方ずつ脚を上げての一本立ち静止。
最後はもう一度椅子に座って、両腕を上げて深呼吸した後、ゆっくり前屈です。

一緒にやってみましたが、結構エネルギーを使います…。
軽い運動が終わると、看護師さんはわざわざ台所まで行って水を入れてきてくれたコップを父に手渡してくれたのでした。
息を切らした父は椅子に座ったまま、コップの水を一気に飲み干しました。
優しい心配りに思わず私が「ありがとうございます」。

本日の訪問介護はいつもの通り、ちょうど1時間で終了。
すると父は「運動すると足が上がるようになるんだ。ほらっ」と私を見ながら脚を上げて見せてくれました。
玄関まで看護師さんをお見送りすると、明るい声で「また来週、来ますからね!」
当方自然と「よろしくお願いします」と頭が下がります。

「もう生きていても…」

昼食をとった後、隣の家からお義姉さんがひょこり来訪。
昨夜の家族会議の時に、法要の際に参会者にお渡しする引き出物について話し合ったところ、和菓子よりも心当たりのがある地元で名の通った煎餅セットはどうか、という話に。
その話を聞いたお義姉さんさんが機転を利かして、さっそくお店に行ってウン千円の煎餅セットをお試し購入し、サンプルよろしく父の元に持ってきてくれたのでした。

昼食を済ませた直後でしたが、さっそく開封。
風味ごとに6種類ほど袋に種分けされていて、そのうち2、3種類を3人でパリポリ。
地元で評判ということもあって「確かにいずれも美味しい」ということで、引き出物は当該煎餅セットに確定したのでした。

この日の夕食は父と2人で。
父からは昨日に引き続き、甘辛トウガラシの料理のリクエストがあったため、料理することに。
父は買い置きの甘辛トウガラシの袋を2つほど開けて、自ら「小さい方が好み」と言って2つの容器に大小分別していました。

選別はできるけど、そこから先ができない…。
ディスイズ昭和の男なんです-。

夕食時の会話。
私「シャワーを使わせてもらいましたが、お風呂を使った気配がないのでお尋ねしますが、最後にお風呂に入ったのはいつですか?」
父「毎日入っている」
私「嘘でしょう」
父「いや、1人で入っていて転んだりしたりしたら大変だから」

なるほど父なりに考えてのこと。
気の毒になったので「浴槽を掃除しますから、明日お風呂へ入ってください」と入浴のススメ。
そのうち話は日々の生活に-。
父「毎日毎日同じことの繰り返しでしょう。1周忌法要が終われば、ひと段落つく。もう生きていても仕方がないな。病状が悪化したら施設にでも入りますよ」
いつになく、気弱な独り言。
こちらとしては甘辛トウガラシの辛いやつに当たったような感覚です。
「そう言わずに何か楽しみをつくるとか、元気でいてください」。
私の声が耳の遠い父に聞こえていたかどうか…。

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