Illustrator講義2

パソコン

グラデで立体感

Illustratorで作成する円や長方形等の図形を「パス」と呼びます。
パスの形状を決めるための点を「アンカーポイント」、アンカーポイント同士を結ぶ線を「セグメント」といいます。
そして、描画した図形やイラストといったオブジェクトは色合いによってインパクトが違ってくるため、色の設定はとても重要になります。

オブジェクトの内側の「塗り」と外側の「線」の色は初期設定(デフォルト)ではそれぞれ白と黒ですが、これをカラーパネルを使って自由に変えることができます。
カラーモードは、CMYKとRGBの2モード。
CMYKは印刷で使うシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色で、RGBはWeb等のモニタ表示の場合に使うレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の光の三原色が基調です。
「カラースペクトル」といわれる横に長い棒状のアイコンの上を直感的にクリックすることで、好みの色を選択できます。

自分がよく使う色はアイコン「スウォッチパネル」に登録しておでば随時使用でき、「スポイトツール」を使うと、あるオブジェクトの色彩を別のオブジェクトにそのまま移植・反映させることも可能です。

また単色だけでなくパステル調のほか、濃淡、明暗によって規則的な変化を表現するグラデーションを設定・使用することで、オブジェクトは立体感を得ます。
グラデーションのかけ方も線状、円状等を選択でき、透明度まで調整が可能。
オブジェクトの内側の塗りだけでなく外側の線もグラデーションをかけることができるので、同じオブジェクトでも色によってまったく違う印象を与えることができます。
その一方でイメージをしっかり固めて持っていないと、色表現だけでも相当悩むことになりそうです…。

レイヤー編集

Illustratorを使って、例えば月、星、雲の3つのオブジェクトを同じ画面内に収める場合、月、星、雲をそれぞれ別々に描画する手法をとると、その後の編集・修正作業がはかどります。
月を透明な1枚のフィルムの上に、星はまた別の透明フィルムの上に、そして雲も3枚目の透明フィルムの上にそれぞれ別々に描いた後にそれらを重ね合わせるようなイメージ…。
ひと昔前のアニメのセル画のような、透明なフィルムのような概念を「レイヤー」と呼んでいます。

月、星、雲を別のフィルムに描く手法をとることで、オブジェクトごとに修正を加えることができますし、レイヤーの重ね合わせる順序を変えれば、雲を月の後ろに配置する構図にしたり、逆に雲を月の前に配置する構図にしたり、そこに星の配置構図を絡めれば、3つのオブジェクトの見え方をさまざまに変えることができます。
このレイヤーという仕組みはPhotoshopでも採用されています。

オブジェクトのコピーする方法は、これまで使ってきたキーコンビネーションと同じ。
コントロール「Ctrl」キーを押しながら「C」キーを押した後に「V」キーを押せば、画面中央にコピーされます。これは簡単です。
またリフレクトツール、回転ツールをクリックしてポップアップしてきたダイアログボックスを使えば、反転コピーや円形状にコピーを繰り返すといったテクニックも可能です。

シェイプ形成ツールを使えば、オブジェクトのクリック、ドラッグすることでオブジェクト同士の合体や切り抜き、分割、消去が簡単にできます。
さまざまな機能を使えば自由自在に修正・加工できることを知り、ちょっと驚きです。

線、文字も多様

Illustratorでは、線の太さである線幅はもちろん、線端の形状も選択可能。
ブラシ機能を適用すれば、絵筆でなぞったような感じの線を引けます。

文字入力では、例えば四角形のエリアを設けて、その中に文字を流し込めます。
フォントもさまざま。日本語対応、アルファベット対応等々。
また、オブジェクトの形状に沿ったかこうで文字を表示させることも。
波線上に文字を並べたり、円の周りを囲むかっこうで文字を配列したりといった具合…。

講師が力を込めたのは文字間隔の設定。
漢字、ひらがな、カタカナ、英数字によって文字の間に微妙な隙間が生じることで、読みにくかったり、統一感に欠けることでWeb訪問者が減ってしまう可能性があるから、とのこと。
確かに!

文字間隔を調整するには-。
①テキストオブジェクトを選択してOpenTypeパネルを開き、「プロポーショナルメトリクス」にチェックをつけると、文字間隔が自動調整
②また、文字パネルの文字間のカーニングを設定をクリックして、「メトリクス」を選ぶとさらに若干間隔が縮小
③さらに、文字パネルの「アキを挿入」を「アキなし」に変更すると、記号の前の空きが解消

テキストにあるサンプル文字を上記手順を踏んで修正を加えたら、ぐっと見やすくなりました。
文字加工にも細やかな微調整がほどこされていることにまた驚いたのでした。

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