父を訪ねて

家族

「休日倶楽部」に入会

私の退職の報告と父のご機嫌うかがいのため、帰省することに。
父は現在91歳、8月で92歳になります。
実家は、2階から兄夫婦の居宅と行き来ができる二世帯住宅となっているので、こちらとしては父に何かあった時でも心強い限りなのですが、父からは時折帰郷を促す電話がかかってきます。
「相談したいことがある」。
昨秋、長年連れ添った母が亡くなって、寂しいのかもしれません。
2人の好物・「とらや」の羊羹(かん)を手土産に、東京駅から新幹線に乗って向かいます。

父のもとを訪れる機会が増えることを想定して、JR東日本「大人の休日俱楽部 ミドル」に先日入会、VIEWカードを取得しました。
入会後1年間は会費無料で、春の大型連休、夏休み、冬休みの時期を除けば何回でも切符が5%割引になり、JRホテルグループでの宿泊代やレンタカー代も割引、ポイントも獲得できるので。
今回の帰省で初利用-。

東京駅の新幹線指定席販売機のトップ画面の中から「大人の休日倶楽部割引きっぷ」の紫色ボタンを押してVIEWカードを挿入。後は通常のクレジットカードの場合と同様、画面の指示に沿って予約するだけなので、とても簡単です。
帰省往復で低廉な駅弁が買える程度の割引ですが、それでも人情的にうれしいもので…。

2年目から大人の休日倶楽部年会費2,100円、カード年会費524円と有料になりますので、1年間使ってみて新幹線の割引総額が2,624円を超えるかどうか、損益分岐点を見極めて来年も継続するか否かを決める算段です。

要支援1と再認定

実家帰りは今年1月以来。
前回は父の介護認定の申請が目的でした。

亡くなった母は股関節を痛めて晩年は「要介護2」の状態になり、ほぼ自宅中心の生活を送っていました。家事もままならないので、父が食事の用意をしたり、洗濯をしたり。
父も「要支援1」の身でしたが、家族みんなが「母優先」となってしまい、母の面倒をみる父の献身ぶりと気丈さに感心するばかりで、うっかり父の認定申請を失念してしまっていたのです。

父の現況は…

  • ベッドや食卓からスムースに立ち上がれず、補助手すりが必要
  • 思うように前屈できず、足の爪が切れない
  • 衣類の着脱に時間がかかり、靴下や靴を履くのに手助けが必要
  • 耳が遠く、大声で話しかけないと分からないのに補聴器をいやがって着けない
  • ハガキや手紙に目を通すことはできるが、よく理解できないとそのまま放置

自治体の介護保険課職員と社会福祉士による1月の聴き取りを踏まえた介護認定審査の結果は、以前と同じ「要支援1」でした。一定程度の家事を自力で行える身体能力と、軽い認知症が認められるものの物事の判断能力も有しているとのこと。
担当の社会福祉士によると、二世帯住宅のため、炊事・洗濯といった日々の生活・家事についての支援サービスは受けることができないそうですが、入浴時の介助などの身体介護やデイサービスは利用することができると言います。

認知症の進行抑制や本人の気分転換のためにも、社会福祉士、兄と一緒になって父にデイサービスの利用を勧めたのですが、人見知りする性格とあって応じてくれませんでした。
その後、どんな生活ぶりなのか-。

特製「私書箱」の〝歓迎〟

「これを一緒にチェックしてもらいたくて」。
父の言う「相談したいこと」の1つが郵便物の選別でした。

挨拶を交わし、ほどなくすると部屋の片隅にあったプラスチック製の白箱を居間のテーブルの上にドン-。
何かと思ってのぞいてみると、中にはハガキや手紙、封書の数々-。
2人で1つ1つ見ていきます。

「これは?」と言って、父が私に封書を差し出します。
開けて見ると「ご入金のお願い」の文書。「重要」の赤印、3月31日付。
「前回請求させて頂きました金額のご入金が確認できませんでした…下記期日までに指定口座または最寄のサービスステーションまでご入金頂きます様、宜しくお願い申し上げます」。
支払期日2023年4月7日(金)、ご請求金額12,458円とあります。

「これは請求書ですよ。ガソリン代?」
「いや、ガソリン代ならちゃんと払っているはずだ。何の請求か分からない」
「分からないって言ったって、払っていないから送られてきたわけでしょ」
「分からん…」

らちが明かないので、請求元に電話をして確認すると、やはりガソリン代とのこと。
もう90歳を越えて危ないからと運転免許の返上を勧めているのですが、まだ現役のドライバー。
カードを使って給油をしていると言いますから、代金は母の銀行口座から引き落とされていたものの、死亡に伴って母の口座が解約となり、支払いが滞ってしまった可能性が考えられます。

父の特製「私書箱」の中からは「重要 大切なお知らせです」と表書きされているNHKの封書も。
開けてみると、放送受信料振込請求書で令和5年2月~令和5年3月分の2,550円。
NHK受信料もガソリン代と同様の事態が起きているようです。
ほかにも通販と思われる会社から「請求書在中」の封書が。

さらに高額療養費の支給決定の通知ハガキが数通出てきました。
父宛てだけでなく、亡母宛てのも。
「申請いただいている口座の凍結や解約等により、振込予定日に振込できない場合があります。振込予定日に振り込まれていない場合は…お問い合わせください」とあります。
亡母の高額療養費が口座解約で振り込みできずに「宙に浮いている」可能性があります。

私「高額療養費の入金はありましたか?」
父「いや、分からない」
私「母の高額療養費の入金先の変更手続きはしましたか?」
父「…分からない」

振込予定日は3月および4月。
亡母に関する3月支給分以降の高額療養費がちゃんと父の口座に入金されているかどうかを確認するため、父の口座通帳を見せてもらいました。
が、1月以降の記帳が未記載で、肝心の3月以降の振り込みの有無が確認できません!
兄が手続きしていてくれているかなぁ?

郵便物のチェックに所要30~40分。
ガソリン代にNHK受信料、通販代金の支払と高額療養費の入金確認等々、明日以降対応することにしました。

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